SUMMER ROCKET『THE MUSIC INTO SUMMER』

総評/おすすめ曲

2021年04月17日(Endless Summer Recor)

アイドルグループが解散するたびに、「楽曲をどこかで引き継いで欲しい」という声を楽曲界隈でよく聞く。個人的にはこの意見には大反対。
楽曲というのは単に曲そのものの出来だけではなく、歌うアイドルの歌声、個性、パフォーマンスに依るところが大きいから、同じ曲でも歌い手が変わると別の曲と言えるほどに変わってしまう。引き継いでくれて良かったと思ったことはほとんど無い。
同様に、グループが解散しなくてもメンバーの脱退、あるいは新加入によって歌割りが変化し、曲の印象が大きく変わってしまうこともある。
そのため、一番最初に聴いたオリジナルが最高で、それ以降のものは違和感しか残らない。これが積み重なって懐古厨という性格が出来上がっていく。

前置きが長くなったが、このSUMMER ROCKETは、実質的に今年から新体制として再出発した、多くの楽曲を引継いているという状態のグループである。
当然ながらこのアルバムには、以前のメンバーで歌っていた曲を改めて録音したものが多く含まれている。新曲と言えるのは8月のミーティアぐらいか。
3月発売曲のランキングで2位にしたさよなら世界は、実は2019年1月5日に昔のメンバーで音源化されているが、MV効果なのか現在のほうが印象が良くなったという特異な例。
技量不足という向きもあるだろうが、初々しさという点では傑出しており、新体制になってから日が浅いというところが逆に魅力になっている。
グループ名の通り、アルバム全体に少し懐かしい夏休み感覚の曲が並んでおり、人によっては琴線に触れることだろう。
個人的に1曲目のフォーマルハウトは、スケールの大きい名曲だと思う。

メンバー

茉莉はな(まつり はな)ベイビーブルー 7月30日 三重県
伊吹咲希(いぶき さき)ストロベリーピンク
黒木信乃(しろき しの)サマースノー(白色)
小島あんず(こじま あんず)赤色
水澤花蓮(みずさわ かれん)紫色

収録曲

01. フォーマルハウト
02. THE MUSIC INTO SUMMER
03. ボストークの恋人
04. 8月のミーティア
05. さよなら世界
06. あの風が吹く頃には
07. ネバーエンディングサマーver.2

参考動画

SUMMER ROCKET『フォーマルハウト』

【LIVE】フォーマルハウト

SUMMER ROCKET『THE MUSIC INTO SUMMER』

【LIVE】THE MUSIC INTO SUMMER

SUMMER ROCKET『さよなら世界』

【MV】さよなら世界